物を捨てられない、片付けられない、ため込み症

2019/09/14

ため込み症という疾患をご存知ですか。言葉どおり何でも捨てずにとっておくことで、家の中が物で溢れかえってしまい生活に悪影響を及ぼしていまいます。

ためこむという行為は、これまで強迫症の患者さんに見られるひとつの症状と考えられてきましたが、それだけではなく、ADHD(注意欠如多動性障害)やASD(自閉症スペクトラム)などにもためこみ症と重複する部分があり、特定の症状が複数の病気で見られるので専門家でも診断は非常に難しいのです。

簡単なセルフチェックを用意してみました。
〇部屋が物で溢れかえって自宅で生活することが困難だと感じる
〇他の人から見れば簡単に処分できそうなものも捨てる、譲る、売る、寄付するなどが出来 ない
〇必要以上のもの、使う以上のものを買い込んでしまう
〇家中が物でで溢れていることに苦痛を感じる、または買い込むことに苦痛を感じる
〇物で溢れかえっている状態が本人や家族の生活、人間関係、金銭的に悪影響を及ぼす

では、どのような人がため込み症に陥るのでしょうか。
〇持ち物に感情的な思いが入りやすい
〇親やパートナーなどと離れることに強い恐怖を感じる
〇自分で何かを計画できない
〇嫌われるのを恐れて、他者に反対意見を述べられない
〇優柔不断で、物事を先延ばしにしやすい

発症は20代と若い世代に見られますが、周りからは認知されにくいです。何故かというと、子供が片付けられなくても親が片づけて処分してしまうからです。なので、一人暮らしを始めてから、あるいは、高齢になってから気付くことが多いとされています。
また、幼少期に人間関係がうまくいっていないことで心に傷を負っていることもあり、うつを併発していることが多く、本人から症状を訴えることは少ないとされています。
ためこみ症の方の場合は、家の中のものを他人に触られることを非常に嫌がります。良かれと思い、本人がいないときに片づけるというのは、逆効果になり絶対にやってはいけません。
定期的に少しずつ「いる」「要らない」で仕分けして本人が納得いく形で進めていきましょう。
1人で克服することは非常に困難なので、家族や地域行政、精神科や心療内科などの専門機関と連携していくことをお勧めします。