職場での人間関係が悪化、これってADHD?

2019/11/05

大人の注意欠陥多動性障害がたびたび取り上げられますが、患者数が増えたのではなく、ADHDが広く周知されることによって受診される大人が増えてきています。成人のおよそ3~4%がADHDであるとされていて、発達障害は大人になってから発症するわけではなく、子供のころから症状はあっても見逃されることがあり、社会にでてから、職場など、周りとの人間関係に悩み、初めて自分がADHDだと分かるのです。

注意欠陥、多動、いわゆる落ち着きのない子供だと比較的発見しやすく早い段階で治療が受けられますが、不注意などの症状は、忘れ物が多い、片付けが苦手、ケアレスミスなどは、基本的な生活習慣が身についていないとみなされて、しつけや養育環境のせいにされてしまい見過ごされてしまいます。

成人女性が発達障害に気付くケースは社会に出てからが多く、職場での問題、結婚すれば家庭内のこと、出産すれば育児に関して様々なライフステージで問題が発生してうまく対処することが出来ず、自分は何をやってもうまく出来ないと責めてしまい助けを求めたくても出来なくなってしまうのです。

ADHDの特性から社会生活がうまくいかないと自己否定感が強くなり、そのストレスからうつ病やパニック障害、対人恐怖症、双極性感情障害などの二次的な症状を引き起こす可能性があります。

社会生活において、自己コントロールをすることは非常に有効とされています。行動の改善、例えば物を増やさない、定位置を決める、周りの人のサポートもしかりです。
大人のADHDにおいて、現在、メチルフェデート徐放錠、アトモキセチン、グアンファシンの3種類の治療薬が認可されていて薬物療法によって症状を緩和が期待できます。それぞれに効果の違いや副作用があるので医療機関において相談することよいでしょう。

ADHDは行動や考え方を特徴とする性質を持つので、具体的な対処方法を見つけ、出来ないこと、苦手なことを周囲に知ってもらい、サポートが受けられると個人の能力が発揮でき、善い関係が築けると思います。
健常者はつい自分は普通、やっていることは当たり前と思いがちで、「何でできないの?」「出来るのが普通だよ」と言ってしまいがちですが、自分にチューニングを合わせるのではなく、相手のチューニングに合わせることで人間関係は円滑になるのではないでしょうか。