ASDのパートナー、私ってカサンドラ症候群なの?

2019/11/25

こんなことはありませんか?夫やパートナーと意思疎通がうまくいかない、気持ちをくみ取ってもらえず共感してもらえずに孤立感が強く落ち込みむことが多い。もしかするとそのモヤモヤ気持ちはカサンドラ症候群かも知れません。

カサンドラ症候群とは、家族やパートナーなど身近にいる人がアスペルガー症候群(現在の診断名は自閉症スペクトラム障害、以下ASD)であることが原因で、情緒的な相互関係を築くことが難しく、心的ストレスから不安障害や抑うつ状態、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などの心身症状が起きている状態を指す言葉です。

「カサンドラ」は、ギリシア神話に登場するトロイの王女の名前です。未来予知の能力がありながらその言葉を誰にも信じてもらえないという境遇を持つことから、「身近な人間関係での不条理な状況に置かれ、社会から理解をしてもらえない」ことによる状態を指す言葉として、心理療法家シャピラによって1980年代に名付けられました。

1. パートナーに、ASD特性などによる、共感性や情緒的表現の障害がある

2. パートナーとの関係において情緒的交流の乏しさ、察してもらえない、共感してもらえない等々、人間関係の満足感の低下がある

3. 精神的もしくは身体的な不調、症状(自己評価の低下、抑うつ状態、罪悪感、不安障害、不眠症、PTSD、体重の増減など)がある

さらに、先ほど出てきたカサンドラ症候群の命名者シャピラの定義では、ここに「その事実を他の人に伝えても理解をしてもらえない、信じてもらえないこと」が加わります。

ASDの方は社会的に適応している場合が多く、「外では人間関係がうまくいっているのに家に帰ると衝突してしまう」といったことが多く見受けられます。そのためにカサンドラ症候群の当事者側に問題があるように見られてしまいがちです。

また、カサンドラ症候群の発症率は女性に多く、性格的には真面目で責任感が強く几帳面などがあげられています。

問題を解決しようと、自覚がないパートナーに受診を勧めることはよくありません。カサンドラ症候群の方は「気持ちを分かってもらえない」心の満足感が常に低い状態にあります。自助グループやカウンセリングなどで気持ちを吐き出せる場所や相手を見つけることが大切です。
不満はストレスにつながりますが、不満を吐き出せないのはもっと辛いのです。